12月12日は「漢字の日」で、「日本漢字能力検定協会」が平成7年(1995)に制定しました。毎年この日には、その年の世相を象徴する「今年の漢字」が発表されます。今年はどんな漢字が選ばれるのか楽しみですね。ところで、数ある漢字の中で、最も「画数(かくすう)」が多い漢字は、中国で172画とされる「ホワン」と読みしか表現出来ませんが、「裕福」という意味の漢字だそうです。一方、日本で使われている漢字で最も画数が多いのは84画の「𱁬」で、「たいと、又はおとど」と読みます。細かすぎて「黒い凸」にしか見えませんが、「雲」が3つ、「龍」が3つで構成されています。1960年代初め、日本のある証券会社にこの苗字を持つ人が名刺を残していったと言う「伝説」の漢字です。この字は、パソコンやスマホ等でテキスト表示は出来るのですが、「たいと、おとど」と読みを入れても「漢字変換」は出来ません。特殊な文字は「ユニコード表」と言う「漢字表」からコピー&ペーストで貼り付けるしかありません。ちなみに「3106C」が「文字コード」です。では、普通に「読み」を入れて「漢字変換」出来る最大画数は33画で、「麤(そ)」だけです。この「麤」も「鹿」3つによる構成で「粗い、粗末な」と言う意味です。これらの漢字は何のために存在しているのかというと、かつて中国で「苗字」や「擬音(ぎおん)」を表すために作られたということです。今の中国ではほとんど使われていません。私たちも、これから先お目に掛かることは無さそうですね!(2025.12/1) |