(発表 / 2018年4月13日)

「卓男賞」は、故加藤幸兵衛(五代)の遺徳と功績を讃えることを目的とした事業からの寄付金をもって基金を設置し、優れた作家活動と美濃陶芸の育成に尽くした事績に対して贈られる賞です。
昭和58年に「第1回幸兵衛賞」として始まり、平成23年から「卓男賞」に名称を変更しました。

卓男賞 / 斎木俊秀(さいきとしひで)
(土岐市肥田町)
【受賞理由】
長年の陶芸生活の中で伝統的素養を踏まえつつ、近年は野外モニュメントや陶壁等の建築空間における焼物を手掛けるなど幅広い活動を行っている。
さらに、土岐市内で焼かれた可能性が高い「福良雀皿(ふくらすずめざら)」の復元にも取り組んでいる。
美濃陶芸協会に於いても、平成15 年より理事に就任し現在に至っている。
協会の振興及ひや発展に貢献し、これが認められた。

【主な陶歴】
1950年 土岐市生まれる
1969年 武蔵野美術短期大学美術科卒業

【陶芸に入った動機】
日用食器の生産に使う石膏型の製造会社を営むかたわらに、作陶活動を始める。

【入選・入賞】
第14回日本新工芸展賞
第2回日本現代陶彫展特別賞
第6回日本現代陶彫展賞
第25回・28回美濃陶芸展中日奨励賞
国際陶磁器展美濃94"審査員特別賞
全国公募「織部の心作陶展」銀賞
世界陶磁ビエンナーレ韓国審査委員長賞
平成14年度美濃陶芸桔梗賞
第35回美濃陶芸展大賞
第32回日本新工芸展中日賞
2016年度「第31回東濃信用金庫永年保存作品」に選ばれる。

【得意な分野 】
伝統的な技法「織部」を元に、独自な造形力を加えて常に高いオリジナル性を重要視した創作に心がけて作家活動を行っている。



 (発表 / 2018年5月31日)

「智子賞」は、ヤマカグループ代表加藤智子(かとうさとこ)氏より寄贈された寄付金を基に、美濃陶磁の次世代を担う若手作家育成を目的として、平成27年に設けられた賞です。この賞は、毎年、加藤智子氏を含めた選考委員会が受賞者1名を選定するものです。受賞者には賞状と賞金100万円が授与されます。受賞者は1年かけて作品を制作し公的機関に寄贈されることとなっています。

智子賞 / 青山貴秀(あおやまたかひで)
(中津川市蛭川)

【受賞理由】
古作品に学び、その中で創意工夫を持って新しい作品にも挑戦しております。
現代に望まれ、未来を明示出き、生活を豊かにする造形美を追及されており、紬薬の研究と合わせて独自の世界を確立しつつあり、中堅作家として活躍が顕著である。

【主な陶歴】
昭和47年 土岐市生まれ
平成元年 多治見工業高校窯業科卒業
平成元年 京都伝統工芸士森里陶楽氏に師事
平成5年 多治見工業高校窯業専攻科卒業
実家、矢答窯にて作陶を始める。

【入選・入賞】
平成6年 朝日陶芸展入選以後入選1 回
平成8年 日展入選以後入選13 回
平成9年 日本新工芸展・奨励賞
平成10年 岐阜県美術展・県展賞
平成14年 国際陶磁器展美濃・審査員特別賞
平成14年 美濃陶芸展・美濃陶芸大賞、美濃陶芸永年保存に選定
平成15年 日本新工芸展・新工芸賞
平成18年 美濃陶芸展中日奨励賞
平成21年 美濃陶芸ギャラリーにて個展
平成26年 国際陶磁器展美濃・入選
平成26年 美濃陶芸桔梗賞受賞
平成29年 第43回美濃陶芸展・美濃陶芸大賞
大阪高島廃本店・名古屋松坂屋本店など各地で個展多数開催

【得意な分野 】
灰紬、粉引、鉄秞を主に作陶しており、銅を加えた緑紬は独特の淡い緑色に深みの有る秞薬に仕上がっており、氏の代表的な秞薬になっている。
氏はロクロもこなしますが、手びねりによる成形技術には定評があり、日展・新工芸展には造形的な大作を積極的に出品している。




お問い合わせは、 公益社団法人美濃陶芸協会事務局 Tel.0572-25-5551 Fax.0572-25-5879 Email